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Pythonの「tarfile」モジュールに脆弱性 - クリティカルも

「Python」において「tar」ファイルのアーカイブ展開処理に複数の脆弱性が明らかとなった。ソースリポジトリで修正が行われた。

「Python 3.12」以降に追加された「抽出フィルタ」機能に関連し、「tarfile」モジュールに複数の脆弱性が明らかとなったもの。信頼できない「tarファイル」を処理すると脆弱性を悪用されるおそれがある。

「CVE-2025-4517」は、抽出フィルタに「data」が設定されている状態で、展開対象外のファイルシステム領域に任意のファイルを書き込むことが可能となる脆弱性。共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「9.4」、重要度は「クリティカル(Critical)」とレーティングされている。

このほかにも、リンクの無効化回避や外部シンボリックリンクの作成といった手法により抽出フィルタをバイパスできる「CVE-2025-4330」「CVE-2025-4138」など、重要度が「高(High)」とされる脆弱性2件、メタデータや権限を変更できる「CVE-2024-12718」などあわせて5件の脆弱性が確認された。

あわせて、本来フィルタで除外されるべきメンバーが無視され、意図せず抽出される「CVE-2025-4435」なども確認されている。「CVE-2025-4435」についても重要度を「高(High)」としている。

開発グループでは、ソースリポジトリにおいてこれら脆弱性を解消した。

(Security NEXT - 2025/06/13 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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